こんにちは。
東海市加木屋町に新規開院する歯医者さん「みやしまデンタルクリニック」の宮島です。
今回はむし歯予防に効果的なフッ化物入りの歯磨き粉の使い方についてお伝えしていきます。
※令和6年9月追記
2023年1月1日に日本口腔衛生学会、日本小児歯科学会、日本歯科保存学会、日本老年歯科学会が連名で
4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法を発表しました。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
↓ ↓
目次
1.普段使っている歯磨きペーストをじっくり見てみましょう!
2.年代別に使用する歯磨きペーストのフッ化物の濃度と量
3.虫歯予防に効果的な使い方
4.まとめ
<1.普段使っている歯磨きペーストをじっくり見てみましょう!>
普段使っている歯磨きペーストはどのように選びましたか?
昔から使っているから?
コマーシャルを見て?
ホワイトニング用?
味が気に入っているから?
スーパーやドラッグストアに見に行くと歯磨きペーストだけでもたくさんの種類が置いてあり、どれにするか迷われる方も多いのではないかと思います。
歯磨きペーストをよく見ると成分が書いてあります。
むし歯予防に効果的な成分はフッ化物なので、ぜひ今お使いの歯磨きペーストに入っているか確認してみてください。
実際には
「フッ化ナトリウム(NaF)」
「モノフルオロリン酸ナトリウム:MFP」
「フッ化第一スズ」
という成分で書いてあることがほとんどで、フッ化ナトリウム(NaF)が一番多いです。
また、大切なのはフッ化物の濃度です。15歳以上ではフッ化物の濃度が1500ppm程度のものを使用しましょう。
※現在では6歳以上では1500ppm(大人用)の使用が推奨されています。
1500ppmのものを使用することで、むし歯に30%なりづらくなります。
<2.年代別に使用する歯磨きペーストのフッ化物の濃度と量>
フッ素はむし歯予防にとても効果的ですが、摂取量が大切です。
大量に摂取すると、歯のフッ素症といわれる歯の表面が白くなる症状が出ることがあります。
また、誤って一度に大量に摂取すると中毒を起こしてしまいますので、特に小さなお子様のいるご家庭では手の届かないところにしまってください。
誤って一度に大量(チューブに入っている1/3~1/6以上の量です)に摂取してしまった場合は、すぐさま牛乳で中和してください。また、胃洗浄や点滴が必要になる場合もあります。
年齢とフッ化物の濃度と量をまとめます。
①2歳以下 500ppm(甘くなく泡立たないもの) 3ミリですが、ブラシにすりつける程度です。
※現在では900~1000ppmを1~2ミリ使用が推奨されています。
②3~5歳 500~1000ppm 5ミリ えんどう豆大
※現在では900~1000ppmを5ミリ程度使用が推奨されています。
③6~14歳 1000~1500ppm 1センチ
※現在では6歳以上は成人と同じフッ化物濃度・量の仕様が推奨されています。
④15歳~ 1500ppm 2センチ
※6歳~ 1500ppmを2センチ使用が推奨されています。
<3.虫歯予防に効果的な使い方>
歯磨きの種類や、磨き方はおひとりお一人の状態によって違うのでここでは触れませんが、
大人のむし歯予防に関してまとめると
①1日2回(一回は夕食後か就寝前)2分間の歯磨き
②1500ppmの歯磨きペーストを2センチ使用
③歯磨き後はフッ化物ができるだけお口の中に残るように、手に水をためて(手酌)で軽く一回ゆすぐ程度
となります。
お子様の仕上げ磨きでも①と③は同じですので参考にしてみてください。
<4.まとめ>
フッ化物はむし歯予防に効果的です。
ぜひ、お使いの歯磨きペーストにフッ化物が入っているか確認してみてください。
年齢に応じた濃度と量を守り、最大限効果を活かすために1日2回2分間、極少量の水でゆすぐのがオススメです。
また、お子様から大人の方まで、歯科医院で定期的に歯磨きとむし歯のチェックを受けるのがオススメです。
東海市加木屋町に令和6年4月開院予定の「みやしまデンタルクリニック」では、個室の診療室で担当歯科衛生士さんとおひとりお一人にあった歯磨き方法や道具の使い方をお伝えしますので、ぜひ皆様のご来院お待ちしております。
参考文献:カリエスブック 伊藤直人著 医歯薬出版株式会社
4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法